ふくしま子ども支援センターでは、いじめや虐待などの暴力により子どもの人権が脅かされることを予防するため、CAPを子育て世代や教育機関等に関わる支援者に周知・普及する活動を行ってきました。
南相馬市で実施したこの研修は、CAPスペシャリストになるために必要な基礎知識を身につけるためのものです。
今回実施した「基礎編」と8月に実施する「実践編」を合わせて受講することで、CAPスペシャリストとして活動することができるようになります。
実施日時
平成29年6月23日(金)・24日(土)・25日(日)
実施場所
太田生涯学習センター 大会議室
講師
小貫 松江氏、矢島 宏美氏(一般社団法人J-CAPTA)
CAPを広めるべく、各地域でCAPプログラムを実施。実際にCAPを実践するだけではなく、スペシャリスト養成にも携わっていらっしゃいます。
参加者数
20名(小学校教員、中学校教員、保健師、社会福祉士、主婦など)
内容
今回の基礎編はCAPの歴史、児童虐待に関する法律制定の背景となった出来事や、その後改正のきっかけとなった具体的な事件まで非常に内容の濃い学習をしました。また、虐待、DVの種類やそれに関する正しい知識も合わせて学びました。
講義は座学だけではなく、講師と協力団体であるこどもCAPふくしまの方がロールプレイ形式の見本をみせてくださり、その後で受講者もロールプレイ形式でやってみるというスタイルで学んでいきました。
1日目
防止教育の思想と理論についての講義と、子どもワークショップの実演
子ども虐待に関わる4つの分野、子ども虐待への対応の歴史、子どもの権利に関して講義形式で学びました。子どもワークショップの実演では、誘拐・不審者に会った際の対処方法として子どもに教える内容を、ワークショップの参加者として見ました。
2日目
子ども虐待問題の知っていなければならない基礎知識の講義と、子どもワークショップの練習・発表
子ども虐待の分類や児童虐待防止法という法律について講義形式で学びました。1日目に体験した子どもワークショップを受講者が3~4人1組のグループで実演・発表し、講師からフィードバックを受けながら学びを深めました。
3日目
トークタイムの講義・練習、おとなワークショップのやり方に関する講義
ワークショップの後に設ける、子どもの心配事の相談にのる場「トークタイム」について、実施の目的や留意事項を講義形式とロールプレイ形式で学びました。また、子どもワークショップ実施前に大人にCAPを理解してもらうために実施する「おとなワークショップ」についても学び、保護者や教師からされる質問への対応についてなどを講義形式で学びました。
参加した方の感想
- 子どもの人権。虐待の現状とその深さを改めて知りました。
- 子どもの権利について、今までしっかりと考えたことがなかったので、今回は改めて考える機会になりました。
- 一方的な講義だけではなく、実際にやってみる(実演)してみることで、たくさんの人の考え方や仕方も見えてよかったです。
- CAPをもっと早く受けていればと感じました。子どもと接する仕事のため、よく面談をします。その時の言葉の返し方や、話し方、今まで気をつけていましたが、こちらを受講したことで、さらに注意しなければいけないことを学ぶことができました。本当にありがとうございました。
- 大きな学びをありがとうございました。子どもと関わるための大きな力をいただきました。